潜在意識の力を借りれば願望を実現することができる、というのはいろいろなところで言われています。
ともすれば、潜在意識の働きを顕在意識が邪魔をすると書かれることもあるので、人によっては顕在意識を敵視したり軽視したりすることもあるかもしれません。
ということで、今回は願望実現するための顕在意識の重要性について一緒に考えていければと思います。
顕在意識と潜在意識
人間の意識には、大きく分けて顕在意識と潜在意識があります。
顕在意識とは、普段生活していて考えたり決断したり、五感で感じたことに反応している意識のことです。
潜在意識とは、顕在意識のさらに深層にあり、顕在意識が忘れているような過去の記憶や知識が格納されている場所で、人によっては過去世での記憶やこの宇宙全体で共有している知識なども格納されていると考える人もいます。
虫の知らせとか第六感とか言われるのは、この潜在意識によるものだと言われています。
よく使われる例えですが、顕在意識と潜在意識は氷山で例えられます。
海面に突き出している部分を顕在意識だとすると、潜在意識はその下に広がる大きな氷の塊です。
潜在意識は顕在意識の数千倍、数万倍の大きさだと言われています。
ですので、潜在意識を活用すれば、顕在意識では足元にも及ばない力を発揮することができるということです。
顕在意識は騎手、潜在意識は馬
そう考えると、潜在意識はとても重要なもので、顕在意識は取るに足らないもののように感じてしまうかもしれません。
しかし潜在意識の力を有効に活用するためには、顕在意識は欠くことのできないものなのです。
例えるならば、潜在意識が馬で顕在意識が騎手のようなものです。
馬は背中に騎手を乗せていなくてもはやく走ることができます。
むしろ背中に何も乗せていない分だけさらに速いかもしれません。
しかし、馬のみでは目的地にたどり着くことは難しいでしょう。
騎手が背中に乗ってコントロールしてこそ、本来の目的が果たせるというものです。
これと同じように、潜在意識の力を生かすには顕在意識からの働きかけが重要になります。
アファメーションやイメージング(ビジュアライゼーション)といった行為は、顕在意識から働きかけて潜在意識を方向づけるためのものです。
願望実現は顕在意識のあり方から
願望を実現するためには、1日のうちできる限り長い時間、その願望に対して思考を向け続けることが大切です。
そして、思考を向ける、願望の達成をイメージするというのは顕在意識のコントロールがあってこそなのです。
潜在意識自体は、活用の仕方によって自分の人生を素晴らしいものにもそうでないものにもする可能性を秘めています。
川の流れをコントロールするように、潜在意識の流れをコントロールするのは顕在意識のあり方次第なわけです。
あなたが今考えていること(顕在意識)が、潜在意識の次のアクションを決定づけます。
マザー・テレサの有名な言葉は、それを的確に表現したものだと言えます。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
感情に敏感になろう
今考えていることに、つねに意識を向けることは現実的に不可能です。
ならば、顕在意識から潜在意識をコントロールするのは不可能かというとそうではありません。
顕在意識で考えていることは、「感情」となって現れます。あなたがいい思考をしていると、いい感情が沸いてきます。
反対に、あなたが悪い思考(あなたを幸せにしない思考)をしていると、悪い感情が沸いてきます。
悪い感情(悲しい・寂しい・不安など)を感じたら、今考えていることをすぐにやめ、気分がよくなることを考えてください。
顕在意識から潜在意識をコントロールすると言うと難しく聞こえますが、要はこれだけです。
難しく考えず、これまでより少しだけ自分の感情に意識を傾け、常に上機嫌でいられるように心がけましょう。