私たちは他人に何か言われたり、期待外れのことが起きると、ついつい腹を立てたり落ち込んだりしてしまいます。
でも、そうやって外部からの刺激に条件反射的に反応してしまうと、どんどん自分の人生を見失ってしまうことにつながります。
今回は、反応ではなく「選択する」ことで人生のコントロールを取り戻せる、というお話です。
感情に振り回されると幸せをどんどん見失う
「いつまで夢見てんのよ」と知人に心ないことを言われたとき、あなたはどう感じるでしょうか?
おそらく、「あんたに何が分かんのよ」とムッとするのではないでしょうか。
またあなたが駅のホームに下りる寸前で電車が言ってしまったとき、「運が悪いなぁ」とイライラしたりガッカリしたりしないでしょうか?
あなたに限らず、私たち人間は何かできごとに遭遇すると、反射的に感情を発生させてしまいます。
ムカつくことを言われた→腹が立つ、臨時収入が入った→うれしい、という感じで、普通に生きていればできごととそれによって生まれる感情とはセットみたいになっていますよね。
つまり、人生を「反応」によって創り出しているというわけです。
しかしこれをやってしまうと、人生のコントロールを失い、多くの場合、幸せとは程遠い人生を送ることになってしまいます。
ときには、人生そのものが破たんしてしまうことだってあるかもしれません。
どんなことでもそうですが、行き当たりばったりでうまくいくことってあまりありませんよね?
多少の差はあれど、進みたい方向へむかってある程度の計画を立ててものごとを進めようとするはずです。
「反応」で生きるということは、目的地を決めず、ただフラフラとあっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返しているようなものなんですね。
何が起きても、どう感じるかは自分次第
実は、ある出来事に対してどう感じるかって人それぞれなのです。
例えば朝、会社の同僚と行き会って「おはよう」とあいさつしました。
ところがその同僚はあいさつを返さずに歩いていってしまった。
そのとき、ある人は「何だあいつ、感じ悪い」とムッとするかもしれません。
しかしまたある人は、「急いでたのかな」とたいして気にもしないかもしれないし、「機嫌が悪いのかな?大丈夫かな?」と相手を気遣うかもしれません。
つまり「反応」とひとことで言っても、どう感じるかって人それぞれ、自分次第なのですよね。
現代人が1日に触れる情報量は、江戸時代のそれの1年分とも言われています。
その膨大な情報を処理するために、多くの人は「反応」で毎日を乗り切っています。
同時に、情報を処理することに疲れ、知らないうちにストレスを抱えているわけです。
つまり、ネガティブな反応をしやすい状態になっているんですね。
この状態で何かできごとに遭遇すれば、十中八九、ネガティブな反応をしてしまいます。
そして、日々ネガティブな反応を繰り返すことでますます嫌なことを引き寄せ、どんどんと本来求めている幸せのある場所から遠ざかってしまうのです。
あなたももしかしたら、心当たりがあるかもしれませんね。
感情を選択することで自分の人生を取り戻せる
感情に反応するのではなく、感情を選択することで自分の人生のコントロールを取り戻すことができます。
さっきも言いましたが、ある出来事に対してどう感じるかは人それぞれ。
正解なんてありません。
大切なのは、どの感情を選ぶことが自分の幸せにつながるかという視点です。
はじめは難しいように感じるかもしれませんが、要は慣れです。
「感情を選択する」という作業を繰り返すことで、ついには反応として発生する感情まで変化しはじめます。
つまり、以前は腹を立てていたようなことでもたいして気にならなくなったり、場合によっては他者を気遣う余裕まで出てくるかもしれません。
念のために言っておくと、何か他人から心ないことを言われても、我慢して耐えろと言っているわけではありません。
自分のセルフイメージを下げないため、自分を守るために図々しくあなたの領域に踏み込んでくる人は拒むことも大切です。
大切なのは「常にポジティブでいよう」と考えるのではなく、自分の感情や行動、発言を「自分で選択する」という姿勢です。
自分で選択することで、自分にも他人にも優しく生きることができるようになりますし、人生のコントロールを取り戻すことにもつながります。