何でも完璧に仕上げないと気が済まない完璧主義の人。
もしかしたら、あなたもそんな人かもしれません。
でも実は、完璧主義にはデメリットしかありません。
今回は、完璧を求めることでますます完璧から遠ざかるという話と、そもそも私たちが完璧を求める必要がない理由についてお話ししたいと思います。
完璧の基準って、実は曖昧
「完璧」と言いますが、ではその基準って何? と聞かれると明確に答えられる人はあまりいないでしょう。
また、たとえ答えられたとしても、それはあくまで一つの基準においてであることがほとんどです。
例えばあるセールスマンが「この商品は完璧です!」と、ある浄水器をすすめてきたとしますよね。
で、詳しく説明を聞いていくと、その浄水器は蛇口に取り付けるだけで、塩素やその他不純物を完全に取り除くことができるそうです。
でも、カートリッジは毎週業者を呼んで交換する必要があり、交換に掛かる費用は5万円だそうです。
たしかにセールスマンの言う通り、この浄水器は水をきれいにするという機能においては完璧かもしれません。
でも、メンテナンスや費用についてはどうでしょう?
毎週業者に来てもらうのは面倒ですし、月20万以上も掛かるとなるとなかなか気軽には設置できませんよね。
かなり極端にしましたが、何が言いたいかと言うと、あらゆる面で完璧なものってこの世に存在しないということなんです。
みんなどこかは優れていて、またどこかは他にもっといいものがある。
そもそも人それぞれに好みもあるので、そうした個人の嗜好も含めば「誰もが認める完璧なんて存在しない」ということが分かると思います。
完璧を求める=マイナス探し
また完璧を求めるということは、すでに十分素晴らしいものを前にしても、その欠点を見つけ出そうとする行為です。
つまりそのモノの価値を認めず、否定的な側面を大きくしようとしているわけですね。
引き寄せの法則の観点から言えば、こうしてマイナスな面にばかりフォーカスすることは、そのままマイナスなものを引き寄せてしまうことにつながります。
また他人でもモノでも、そして自分に対しても完璧を求めることで、「粗探し」をするようになってしまうわけです。
そうすると、周りの人は一緒にいても居心地悪いですし、モノだってその価値を否定されるわけなので壊れるのが早くなります。
自分に対しても仕事ぶりや性格など粗探しし続ければ、どんどん自分で自分を追い詰めることになってしまいます。
完璧主義に陥ると、こうしたネガティブなループに入ってしまうわけですね。
とはいえ、何でも適当にやればいいかと言えばそれも違います。
自分にできる精一杯を繰り返していくことで、私たちはどんどん拡大・発展していくわけなので、やはり「合格ライン」は設定すべきでしょう。
でもその合格ラインは、100点ではなく60点とか70点くらいに設定しておくというのが大切です。
合格ラインを100点に設定してしまうと、80点取れたとしても「もう一息」感が出てしまいます。
たとえ100点取れても、そこでやっと「合格」と言えるわけですね。
そうすると、あなたは自分に対して認められる価値がそれなりになってしまいます。
でも合格ラインを70点にしておけば、80点取れれば「よくやった!」ですし、100点取れれば「できすぎ!」となるわけです。
セルフイメージとか自己肯定感というものがありますが、どちらの方が容易に高められるかイメージできるのではないでしょうか?
自分のままでよりよく、より拡大していく
繰り返しますが、「完璧」とはあくまでも一つの基準において成り立つものです。
どれだけ追求しても、すべての面で完璧というのはあり得ません。
でも、「完璧」というものが存在しないかといえば、そんなことはありません。
なぜなら、私たちは私たちのままで、すでに完璧だからです。
他者に決められた基準に合わせて、その基準で「完璧」を目指す必要はありません。
そもそも、すでに完璧なのに完璧を目指すこと自体、何かおかしいですよね?
自分のままで、よりよく、より拡大していくことを意識するのがおすすめです。
そうすることで自分のよさが一層伸びますし、それこそがこの世の中でもっとも自分の魅力を発揮できる最適な方法でしょう。