最近はフリーランスなど会社に雇われずに働く人も増えてきました。
好きなこと、やりたいことを仕事にできるなら、とても幸せなことですよね。
しかし、自分の本当にやりたいことが分からない、なんだか人生がつまらない、そんなお悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか?
今回は潜在意識(+脳科学)の観点から、本当にやりたいことの見つけ方についてお話ししていきたいと思います。
やりたいことが見えなくなる人間が持っている機能
自分の本当にやりたいことが見えなくなるのには、人間が本来持っている機能に理由があります。
私たち人間には、危険から自分の身を守るための生存本能が備わっています。
人間がまだ野生動物だった頃、外界には命を落としかねない危険がたくさんありました。
たとえば、物陰に隠れて隙を伺う肉食動物、もろい岩場、毒を持った植物などですね。
私たちはそういった危険から身を守るために、予め危険を察知しておくようにできています。
そして、それらの危険を避けるため、本能的に自分が安全だと認識できている範囲から飛び出さないようにできているのです。
この自分が安全だと認識できている範囲のことを、コンフォートゾーンといいます。
また、生物として最優先することは生き残ること。
そして今現在生きているのだから、できるだけ現状を維持することが一番生存確率を高めることができるということを人間は本能的に知っています。
この現状を維持しようとする機能のことをホメオスタシス(恒常性維持機能)といいます。
コンフォートゾーンとホメオスタシス
コンフォートゾーンとホメオスタシス。実はこの2つが、現代社会ではときとして私たちを苦しめる原因になってしまうのです。
私たちは基本的に、危険を冒さず、できるだけ現状を維持しようとします。
そして常に「こんなことが起こるかもしれないから用心しよう」というような感じで、危険を予測する、言い換えればネガティブな思考をするようにできているわけです。
人間の持つこのような特徴のせいで、放っておけば私たちは「何もせず、ただ生きる」だけの存在になってしまうのです。
そして、ただ生きるためだけであれば、「挑戦」は無意味です。
そのため、現状維持に必要のないものごとは情報として入ってこないように脳が処理するようになります。
これを心理的盲点とか、スコトーマと言ったりします。
ただ「そんなことがある」ということだけ知っておいて頂けたらと思います。
コンフォートゾーンから外れたものはスコトーマに隠れて見えなくなってしまうわけですが、これが「本当にやりたいこと」が見つからない原因になっているわけです。
ということは、コンフォートゾーンを現在のものからずらすことができれば、これまでスコトーマに隠れていたものが見えるようになってくるわけです。
理想の自分をイメージすることで本当にやりたいことが見えてくる
理屈は分かったけど、じゃあどうすればコンフォートゾーンをずらすことができるのか? という話になりますよね。
これについては、とても簡単です。コンフォートゾーンの元となっている、自分自身に対するイメージ(セルフイメージ)を変えていけばいいのです。
セルフイメージとは、「自分はこんな奴だ」という、あなたがあなた自身に対して持っているイメージのことです。
そして、コンフォートゾーンとは、そのイメージが崩壊しないように振舞える範囲のことだと言えます。
たとえば、年収300万円の人は、目の前に1億円稼げる仕事が舞い込んでも躊躇してしまうでしょう。
でも年収10億円の人であれば、迷いなく飛びつくのではないでしょうか。
このように、人間は自分にとって「当たり前」のことについて、迷いなく行動できるわけです。
しかし問題なのは、そのセルフイメージがあなたの満足のいくものでない場合に、コンフォートゾーンの中にあなたが本当にやりたいことが入ってこないということです。
ですからまずは何より、セルフイメージを変えていくことが必要になるわけです。
セルフイメージを変えるには、アファメーションやイメージングが効果的でしょう。
それら2つを併用しながら、セルフイメージを自分の理想の姿にシフトしていくのです。
そうすることで、コンフォートゾーンが変わり、それまでスコトーマに隠れて見えなかったものが見えてきます。
しかも、いったんコンフォートゾーンが変われば、今度はホメオスタシスが有利に働きます。
先述の通りホメオスタシスは現状を維持しようとする機能ですので、あなたが望んだ状態になれさえすれば、その状態を維持しようとするのです。
本当にやりたいことが見つからないという人は、まずはセルフイメージを変えていくことから始めてみてください。