死にたくないけど死にたい、若い人ほど、そんな悲しいことを考えてしまうことが多いように感じます。まじめで一生懸命な人ほど、そうやって追いつめられてしまうことが多いのかもしれません。
でも当然ですが、死にたくないのに死ぬ必要はありません。それどころか、この世界を十分楽しまずに終わらせてしまうなんてもったいないです。しかも、この世界を楽しむのは、ちょっとしたコツさえつかめばとても簡単なもの。
本日は、死にたくないけど死にたいと考えてしまう人へ、今あなたが生きている世界をワクワクするものに変える方法をお伝えしようと思います。
死にたくないけど死にたくなる理由
なぜ、死にたくないのに死にたいと考えてしまうのでしょうか?
恋愛、友人関係、受験、仕事、体調不良、人によってさまざまあるかと思いますが、突き詰めて言うと「思い通りの世界にならない」からではないでしょうか?
自分の目標を達成することが叶わなかったり、恋人に振られたり、親友だと思っていた人が実は自分を嫌っていたり… 自分の望んでいた世界と、今自分が生きている世界が違ってしまった。いくら努力しても一向によくならないどころか、より事態が悪化してしまう。
もちろん、この世界に未練はある。でも望んでいたことが叶わなかった。いくら努力しても報われない。こんな世界だったら、生きている意味があるのだろうか? 死にたくないけど死にたいと考えてしまう根本には、そんな気持ちがあるのではないかと思います。
そしてもう一つは、他人と比べたときの自分に価値を見いだせないことでしょう。
目標が達成できない、何をやってもうまくできない自分に比べ、友人は目標をクリアして人生を楽しんでいる。それを見ていると、自分はなんてダメなんだろうと劣等感に打ちのめされる。
こんな価値のない自分が生きていていいのだろうか? 何をやってもうまくいかない自分が、この先ちゃんと生きていける自信が持てない、だから、死にたくはないけど死んでしまいたい。
こんな風に考えているのではないでしょうか?
実際、うまくいかないものは投げ出したくなって当然です。だから、「誰でも何度かは『死にたい』と考えたことがある、だから甘えるな」とか「あなたよりつらい境遇の人はたくさんいる」とか「『死にたい』って言ってたってどうせそんな勇気ないでしょう」というような批判は筋違いということです。
「つらい」とか「悲しい」というのは、あくまで主観的な感情で、他人と比べることはできません。あなたがつらいのであれば、「つらい」でいいのです。まじめな人ほど「甘えてはいけない」「自分よりつらい人がいる」「我慢しなきゃ」と必死で自分を抑えつけようとしています。
そして、そうやって自分の感情を無視し続けていることが、あなたの世界がどんどん悪い方へ行ってしまう理由なのです。
無視し続けていた感情を受け止めよう
自分自身の感情に耳を傾けることことで、あなたの世界をよりよい方(望む方)へ向かわせることができます。繰り返しますが、感情とは主観的なもので、他人と比べられるものではありません。
たとえば、あなたが大学受験に失敗したとします。そして、滑り止めの大学に入学した。そこには当然、その大学が第一志望だった人もいるわけです。だからと言って、あなたの悔しさが晴れるわけではありませんよね?
あなたはあなたの目標を目指して努力したものの失敗して、第一志望だった人はその人の目標のために努力して成功したわけです。他の人間が決めた基準で、あなたの感情を決めることはできません。
それなのに、私たちは自分よりも他人の感情を優先しようとします。その大学に合格して喜んでいる人の前で、滑り止めだと悔しがることはするべきでない、と考えるのです。
たしかに、社会で人間関係を円滑にするには、そうしたことも必要でしょう。しかし、あなたの心の中でまでも、感情を押し殺す必要はないのです。
まずは、くやしいなら「くやしい」、つらいなら「つらい」、さみしいなら「さみしい」という自分の感情を素直に認めることから始めましょう。「情けない」「みじめ」、なんでもいいので、自分自身に対して感じることを言葉にしてみてください。
そうやって、これまで無視し続けていた感情を受け止めましょう。そうすることで、それまで心の中で暴れていた感情が静かになります。誰かに呼ばれても無視し続けていると、その人は気づいてもらおうとよい大きな声で呼ぶようになります。でも、返事をしてしまえば止まりますよね。
それと一緒で、感情も無視し続けているとどんどん大きくなってコントロールできなくなります。ですから、一度受け止めてしまうのです。そうすることで、その感情をコントロールできるようになるのです。
この世界は、あなたのイメージでできている
これまで無視していた感情を一つ一つ受け止めることができたら、次に考えることはこの世界についてです。
あなたはこの世界にいたくない、いたいけどいたくない。であれば、一体どんな世界を望んでいるのでしょうか?
「こんな世界にいたくない」と考えているにも関わらず、どんな世界を望んでいるのかというイメージがはっきりしていないという人も結構います。そして、このイメージがはっきりしていないということこそが、あなたの世界があなたに優しくない最大の原因なのです。
あなたの望む世界を精一杯イメージしましょう。
そのときに重要なのは、今の現実を基準に考えないということです。今の世界で友達が一人もいなくても、恋人に振られて独りぼっちでも、体調不良で起き上がれなくても関係ありません。
イメージは完全に自由です。あなたがしたいことができる世界はどんなものですか? できるだけ具体的にイメージを作り上げてください。振られた恋人が戻ってきて幸せいっぱいに過ごしてもいいですし、より素敵な新しい恋人と出会ってもいいです。
体調がすぐれないのなら、毎日元気いっぱいで朝から晩まで一日中パワフルに動き回っているあなたをイメージしましょう。イメージしているときに楽しくてワクワクするとか、うれしくて涙が出てくるとか、感情が溢れ出せば出すほどいいイメージができている証拠です。
そして、ここで作り出すイメージこそが、これからあなたの世界を変えていく設計図になるのです。おそらく、あなたはこれまで「世界はつまらないもの」「自分の思い通りにはならないもの」「生きるには苦しい思いをしなければならない」というようなイメージを持って生きてきたのではないでしょうか?
だから、あなたの今の世界はその通りになっているのです。イメージが、あなたの世界を作っているのです。ですから、あなたが理想の世界をイメージできれば、それがそのまま現実世界に反映されるのです。
にわかには信じられないかもしれません。そして私は「半信半疑でもいいから」などとは言いません。これが事実です。あなたがこれまで、あなたが知っているすべてを以ってしても世界が変えられなかったなら、新しいことを受け入れるほかありません。
どうせあきらめかけた人生です。放っておいて目いっぱいイメージの世界に逃げ込みましょう。イメージの中は楽しいことばかりです。現実がつまらないなら、イメージを思う存分楽しみましょう。
言葉の使い方を覚えよう
最後に言葉の使い方についてお伝えしておきます。
- 感情
- イメージ
- 言葉
この3つは互いに影響しあい、あなたの世界を形作っています。ここでは、この3つの関係性を簡単に説明し、効果的な言葉の使い方についてご紹介していきたいと思います。
感情とは、あなたが今どんなイメージをしているかによって自然と沸き上がってくるものです。あなたが嫌なイメージをしていれば嫌な感情が、いいイメージをしていればいい感情が沸いてきます。ですから、感情に注意することで、あなたが今どんなイメージをしているのかを知ることができます。
そして、言葉はイメージを作ります。あなたが普段話している言葉や聞いている言葉によって、ものすごい数のイメージを次々としているのです。
「ラーメン」という言葉を聞くとラーメンのイメージが浮かびますよね。でも次に「戦争」と聞くと戦争のイメージが浮かんでラーメンのイメージが消えてしまいます。このように、言葉はあなたのイメージを作り上げているのです。
言葉→イメージ→感情。この関係性が分かれば、言葉をうまく使うことが結果としてイメージや感情にいい影響を与えるということが見えてきます。
それでは、効果的な言葉の使い方についてお伝えしていきます。
この世界をあなたの望むものに変えるには、あなたのイメージを変える必要があります。そして、イメージは言葉によってつくられています。ということは、あなたが普段触れる言葉をいいイメージを作り上げるために役立つものに変えれば、あなたの世界が変わるということです。
あなたが日常でもっとも多く接している言葉、それはあなた自身の言葉です。あなたが起きている間じゅう、あなたはあなたの声を聞き続けていることになります。そして、あなたの言葉によって、イメージを次々に繰り出しているのです。
であれば、あなたが常にポジティブな言葉を話すようになれば、あなたはいいイメージしかしないようになります。そうなれば、そのいいイメージがそのまま現実になるのです。
とはいえ、はじめのうちはポジティブな言葉を使おうと思っても、ついついネガティブな言葉が口をついて出てしまうこともあるでしょう。ですから、ネガティブな言葉を口にした以上にポジティブな言葉を口にすることで、結果ポジティブ優勢の状態を維持することができます。
アファメーションという方法があります。
アファメーションとは、あなたの願望を文章にして何度も唱えることで願望通りのイメージを作り上げ、そのイメージを現実に引き寄せるという方法です。
詳しくは以下のページを見てもらえればと思いますが、言葉とイメージと感情の関係をうまく活用した方法です。
世界は、実は簡単に変えることができます。死にたくないけど死にたいと考えるまで思い詰めてしまったのは、あなたがイメージと言葉の持つ力を知らなかったからというだけです。
あなたは今日ここで、イメージと言葉の持つ可能性を知りました。あとはあなた次第です。それでもネガティブなイメージを続けるか、イメージの世界を楽しむか。自由に選んで頂ければと思います。
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