一生懸命生きている人ほど、ときとして生きることに疲れてしまうことがあります。
何事にもまじめに取り組み、いつも他人の期待に応えようとすることで、知らぬ間に自分に無理をさせてしまっている。そしてそんな自分とは対照的に、たいして頑張っているようにも見えないのにスルスルと上へ行ってしまう人間もいる。そんな彼らを妬んだりしてしまう自分が嫌になる。
そんな風に自分を追い詰めてしまうのかもしれません。
頑張ること、努力することよりも楽しむこと
たいして努力していないように見えても結果を出して評価されている人に対して、どうしてあなたはいくら努力してもうまくいかないのでしょうか?
少しだけ立ち止まって、この世界の仕組みについて考えてみましょう。
もしかしたらあなたは受け入れられないかもしれませんが、「努力すること・頑張ること」と「成功・幸せ」には相関関係はありません。頑張れば成功する、努力すれば報われる、ということはないのです。
正しくは、努力しなくても成功する人はいるし、いくら努力しても成功しない人もいるのです。
本当に「成功・幸せ」と相関関係にあるのは、「楽しむこと」なのです。楽しめば楽しむほど、成功はあなたのもとにグッと近づいてきます。
あなたの周りにも、必死の顔で頑張っている人や、楽しそうに何かに打ち込んでいる人がいるかもしれません。あなたから見て、どちらの方が話しかけやすいですか?
必死の人って、周りの人からは「邪魔しちゃ悪いな」「近寄りがたいな」と思われて、遠巻きにされることが多いのです。それに対していつも楽しそうにしている人は、「今日も楽しそうだね」とか「いつも元気だね」と声を掛けてもらえます。だから、何か困ったことがあっても周りの人が気づいて助けてくれるのです。
必死になると、一人ぼっちで足り遂げなくてはなりません。でも、楽しみながらやっていると、いろんな人が手伝ってくれるので、結果として一人でやるより早くやりきることができるのです。
たとえば、あなたはこれから上司が会議で使う書類を作るとします。
「めんどくさいな」「なんで自分が」と思いながらやっていると、書類を作成している時間は苦痛で仕方ないでしょう。仕事の質だってやっつけになるので、当然低くなります。
その結果、誤字脱字がいっぱいあったり、資料の数字が間違っていたりということも起こりやすくなります。そうなれば、上司もあなたに重要な仕事を任せたいとは思わないでしょう。
しかし書類作成にだって、楽しみを見出して取り組むことはできるのです。
上司が見やすいようにレイアウトしたり、重要な部分は目立つようにしておく。考え始めれば工夫はいろいろできるでしょう。そうやって、「他人をどうやって喜ばせよう?」と考えながら仕事していると、自然と楽しくなります。
仕事って、突き詰めればどんなものでも他人を喜ばせるためにやるものです。ですから、今やっている仕事で他人を喜ばせることを考えられなければ、たとえ好きな仕事につけたとしてもうまくはいきません。
きっと好きな仕事をしていても、やがて嫌な部分が目に付くようになってきます。そして「こんなはずじゃなかった」「もっと自分に向いている仕事があるはずだ」と考えるようになるのです。
たしかに、もっと向いている仕事はあるのかもしれません。でもそれは、他人を喜ばせることの楽しさを知った上でないと見つけることはできません。
「自分が、自分が」と、自分を喜ばせよることばかり考えていると、楽しさも喜びも浅いところで終わってしまいます。本当に自分を喜ばせたいなら、まずは人を喜ばせることから始めましょう。
他人を喜ばせると、自然と楽しくなってきます。楽しくなってくるともっと他人を喜ばせたくなります。すると、もっと他人が喜んでくれて自分も活き活きと仕事をするようになります。
そんなあなたの姿をみて、周囲の人が声を掛けてくれるようになります。そしてたくさんの人は協力してくれて、独りのときは想像もできなかったようなスピードで成功してしまうのです。
[ad#adsense-middle]あなたの人生のペースは、あなたが決める
とはいえ、中にはどうしたって楽しさを見つけられないこともあります。
職場や学校で嫌がらせやいじめを受けているのなら、それに耐える必要はまったくありません。あなたという存在の価値を否定し、傷つけようとする行為を、黙って受け入れる必要は断じてありません。
嫌なことを解決するもっとも簡単でスピーディーな方法は、逃げることです。
職場や学校でいじめられているのなら、明日から行ってはいけません。もし明日、通勤・通学の時間に家を出てしまったら、そのまま海とか山とか、気分が晴れそうなところへ出かけてみましょう。
もしくは、映画館や本屋などに行って、好きな作品に没頭するのもいいです。私は気分を変えたいときは、好きな本を持って1日中カフェや公園を巡ったりしてのんびり過ごします。
仕事の関係の電話やメールには対応しません。そうやって、自分を労わるように心がけています。その方が、仕事もプライベートもうまくいくということを知っているからです。
あなたの人生は、あなたがペースを決めるべきです。他の誰かに、あなたの人生を支配させてはいけません。あなたがゆっくり歩きたいときはゆっくり歩く。あなたが力いっぱい走りたいときは、全力で突っ走る。
学校の先生も友達も両親も、職場の上司も同僚も家族も、誰にもあなたの人生を支配する権利はありません。
現実逃避のすすめ
現実逃避と聞くと、あなたはどんな印象を持ちますか?
もしかすると、不誠実なこととか、直面する問題を棚上げして解決を遅らせるよくないことのような印象を持っているかもしれません。
でも実は、現実逃避ってとてもすてきなことなんです。
目の前の現実はひとまず置いておいて、あなたの「こうだったらいいな」というものをどんどんイメージします。現実で直面する問題を忘れるくらい、その妄想に没頭してください。
そうすると、それまで鬱々としていた気持ちが、だんだんとワクワクとした気持ちに変わってくるでしょう。妄想の中で、あなたは何をしていますか? 誰と過ごしていますか? 思いのままにどんどんイメージを広げていってください。
現実逃避すると何がいいかというと、ワクワク、楽しくなれるのです。
先ほども言ったように、楽しむことは成功や幸せにつながります。楽しんでいると、いろいろな人の協力が得られますが、何よりあなたの潜在意識が強い味方になります。
あなたが人生を楽しんでいると、潜在意識はあなたをどんどん楽しいものの元へ連れて行ってくれます。
実際、現実で直面している問題って、私たちが自分の力で何とかしようとしても無理なものが多いです。でも、潜在意識であればその限りではありません。
私たちの潜在意識は、私たちが知らないことを知っていて、私たちが忘れたことも覚えています。私たちに見えないものが見えていて、私たちが聞こえないものが聞こえています。
私たちに解決できない問題は、潜在意識に解決してもらいましょう。
そのために効果的なのが、現実逃避なわけです。明日は会社や学校に行かず、どこか気持ちよく過ごせるところへ出かけて、1日中妄想の世界を楽しんでみてください。
実際に、1日で現実が分かってしまう人だっているはずです。潜在意識からすれば、私たちが抱える現実世界での問題なんてたいしたことないのですから。
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