仕事にプライベートに全力投球しているにもかかわらず、いまいち自分に自信が持てないと悩んでいる人が多いのではないでしょうか。
実は自分に自信が持てないことにも、潜在意識が関係しています。本日は、心の仕組みからなぜ自分に自信が持てないのか、その理由と解決法についてご一緒に考えて頂ければと思います。
なぜ、自分に自信が持てないのか?
まずは、なぜ自分に自信が持てないのかについて考えてみたいと思います。
実は、自信と実力には相関関係はありません。ですから、実力がなくても自信満々の人もいますし、その反対に実力はあるのに自信を持てない人もいるのです。
自信のあるなしに関係するのは実力ではなく、自分が自分のことをどう思っているかという「自己イメージ」「自己評価」が関係してきます。
自分に対して「できない人間だ」「ダメ人間だ」というイメージを持っていると、潜在意識はそのイメージの通りに現実を作り上げます。
たとえば、自信のない人があるとき仕事で上司にほめられたとします。そうすると、その瞬間はうれしいですが、少しすると「自分はできない人間だから、こんな褒められるはずがない」と感じるようになります。
その結果、潜在意識がその自己イメージの方へ軌道修正させるために無意識にミスをしたりするわけです。
エフィカシーとコンフォート・ゾーン
どうして、潜在意識はこのような働きをしてしまうのでしょうか?
その理由は「エフィカシー」と「コンフォート・ゾーン」にあります。
エフィカシーとは自己評価のことで、文字通り「自分が自分のことをどう評価しているか」というものです。
たとえば、「自分は年収300万円だ」というエフィカシーを持っていると、たとえ1億円稼ぐチャンスが目の前にあったとしても尻込みしてしまったり、そもそもそのチャンス自体に気が付かないということもありえるのです。
目の前のチャンスに尻込みしたり、気付かなかったりする原因となるのがコンフォート・ゾーンです。コンフォート・ゾーンとは、自分が心地よい範囲、自分が最高のパフォーマンスを発揮できる範囲のことです。
コンフォート・ゾーンはエフィカシーによって決まり、先ほどの例で言えば、年収300万円というところにエフィカシーがあると、年収300万円稼ぐことは無理なくできますが、1億円手に入れるとなると尻込みしたり、チャンスに気づかなかったり、どう稼げばいいのか想像もできない、ということになるのです。
しかし、「自分は年収1億円」というエフィカシーがある人は、1億円稼ぐための筋道が自然と分かりますし、もし年収300万円しかなければ「自分はこんなはずではない」とひどく心地が悪くなるわけです。
自分に自信が持てないという人は、エフィカシーが低く、たとえ何かうまくできたとしても「自分がこんなにできるはずない」と考えて「できない自分」に戻ろうとします。
また、エフィカシーが低い状態で責任のある仕事を任されたりすると、その仕事がコンフォート・ゾーンを外れている可能性があります。そうすると、その仕事に対して尻込みしたり大変なプレッシャーを感じてしまうのです。
その結果、「プレッシャーを感じてしまう自分」に対してがっかりし、さらにエフィカシーを低くしてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
[ad#adsense-middle]自信を手に入れるためのアファメーション
ということは、自信を手に入れるためにはエフィカシーを高め、コンフォート・ゾーンをずらしていく必要があるわけです。
そのための方法はいろいろあるのですが、ここではアファメーションとイメージングによる方法をご紹介したいと思います。
アファメーションでエフィカシーを高めるには、「自分はできる」「自分は優秀だ」「自分には価値がある」という価値観を言葉にして何度も唱えることで、五感を通して潜在意識に信念として刷り込んでいく方法です。
コツ、というかルールとしては以下のようなことがあります。
「すでにできている」という表現にする
「~になりたい」「~したい」「~できるようになる」という表現ではなく、すでにできている、すでにその状態であるというふうに表現しましょう。
年収1億円というところにエフィカシーを持っていきたければ、「年収1億円になりたい」ではなく「私は年収1億円だ」というふうに表現します。
他人と比較しない
「私は○○(他人の名前)より優秀だ」というふうに、他人と比較しないようにしましょう。他人を基準にした価値観は信念にはなりえません。
エフィカシーとはあくまで「自己イメージ」ですので、基準はつねに自分の中に設定しましょう。
感情を伴う表現にする
これはアファメーションの効果をさらに高めるちょっとしたコツなのですが、たとえば「私は年収1000万円だ」というよりも「私は年収1000万円でとても誇らしい」というように感情を伴う表現にするのがおすすめです。
人間は感情を強く揺り動かされたことほど潜在意識に刷り込みやすいのです。そのため、感情を伴う表現を用いて、唱えることでその感情を呼び起すようにしておくと効果倍増です。
ポジティブな言葉を使う
「私は失敗しない」ではなく「私は成功する」というようにポジティブな表現で文章を作るようにします。
なぜなら、私たち人間は「失敗」と聞くと、そのあとに「しない」が続こうが「する」が続こうが失敗をイメージしてしまうからです。そうしてイメージしたり口にしたりしてしまうことで、そのネガティブなイメージに伴うエフィカシーを作り上げてしまうことになります。
リアルにイメージできるものにする
もっとも大事なことですが、アファメーションとして唱える文章の通りになった自分をイメージしたときに、それをリアルに感じられることが重要です。
そうなった自分をありありと想像し、そのときの感情までリアルに感じることができるとアファメーションの効果が最大になります。
たとえば、「私は大勢の前で堂々と話せる」というアファメーションをするのであれば、実際にたくさんの人の前で堂々と話している自分をリアルにイメージしながら唱えるのです。
もしかしたらはじめは、イメージしただけで緊張してしまうかもしれません。しかしそれは捉えようによっては、しっかり感情を伴ってイメージできているということです。
そして、人間は何度も繰り返すことで慣れるものです。アファメーションをしながらその場面を何度もイメージしていると、だんだんと緊張が解けイメージの中で堂々と話せるようになります。
実はこれは、イメージの中で何度も大勢の前で話す練習をしているようなものです。緊張する大きな理由としては、慣れていない、経験が少ないことが挙げられます。
イメージの中でリアルな感情を伴って話す訓練を繰り返すことで、エフィカシーが上がり、コンフォート・ゾーンが「堂々と話せる自分」のところにあってくるわけです。
同じように、「仕事で成果を出す自分」であれば、上司にほめられたり同僚から称賛されるような場面を感情をリアルに感じながらアファメーションしてみましょう。
そうやって「ほめられることに慣れる」ことで、潜在意識へ「ほめられることが当然」という信念を刷り込むことができるのです。
以上が、自分に自信が持てない人のためのアファメーション法です。
人間の人格・性格というものは、言葉とイメージで作られていると言っても過言ではありません。その両方を意図的にポジティブに使うことで自信を手に入れることができます。
上でご紹介したルールにも気を付けながら、是非アファメーションに取り組んでみて頂ければと思います。