「やりたいことが見つからない……」と悩むことは、若者の特権のように考えられがちですが、そんなことはありません。
30代、40代…… と年齢を重ね、社会的責任も増え、日々の仕事の忙殺されながらも、「何か違う」と感じている人は大勢いるのではないかと思います。
今回はそんな人へ向けて、やりたいことが見つからないとき、まず何から始めればいいのかについて、潜在意識の観点からお話ししてみたいと思います。
そもそも、「やりたいこと」って何なのか?
そもそも、「やりたいこと」って何でしょう?
たとえばの話ですが、子どもの頃から絵を描くことが好きで、大人になって絵を描くことを仕事にすることができた。
しかし、いざ仕事になると必ずしも描きたい絵を描けるわけではなく、もともとは好きだった「絵を描く」ということを嫌いになってしまった、というような経験をされる人もいます。
そうして、自分のやりたいことが何なのか分からなくなってしまうというような話を聞いたことがあるかもしれません。
そういう人が大勢いるからなのか、「好きなことを仕事にしてはいけない」という意見を持つ人も大勢いるようです。
もう一つ、大学3年になりそろそろ就活を…… と考えるも、自分のやりたいことが何なのか分からない、そのため、どんな会社を受ければいいのかいまいちピンと来ない、と悩んでいる学生さんも毎年のようにいらっしゃいます。
なぜこのようなことが起こってしまうのか? 潜在意識の観点から考えれば答えは明確です。
それは、「なりたい自分」が明確になっていないからです。
「やりたいこと」というのは、常に最終的なゴール(なりたい自分)と今の自分とのルート上にあるもの。そのため、そこから外れていたり、もしくはゴールが定まっていない場合には、やりたいことが見つからなかったり、見失ったりしてしまうのです。
「なりたい自分」がはっきりすれば、やりたいことが見つかる
本来、目的地がないのに迷うことなんてあり得ないですよね?
なぜなら、行き先が定まっていないのに方向が違うなんてことあるはずがないからです。
しかし現代社会では、私たちはみな「働く」ことが当然とされているため、目的地(なりたい自分)もないのにそこへ向かう(働く)ことを強要されるのです。
そのため、どこへ向かえばいいのか分からない(≒やりたいことが見つからない)という状態になってしまうというわけです。
ですから、やりたいことを見つけたいのなら、まずはどんな自分になりたいのかを明確にする必要があります。
目的地が決まれば、そこまでの道筋は自ずと決まってきます。
「なりたい自分」が分かれば、そうなるために潜在意識が強力に働きます。そうなるために必要なものごとが、次々とあなたの視界に入るようになってきます。
言ってみれば、やりたいことを見つけようとしなくても、向こうから勝手に現れてくれるような感じです。あとは、それに夢中になって取り組むだけ。
潜在意識の助けがあれば、やりたいことを見つけるのも、それに取り組むのにも苦痛を伴うことはないのです。
「なりたい自分」をイメージしよう
やりたいことが見つからないのなら、まずは「なりたい自分」をはっきりとイメージしましょう。それが具体的になれば、やりたいことは自然と見つかります。
どんな家に住んで、どんな車に乗って、どんなものを身に着けてというようなことでもいいですし、どんな人たちと過ごして、どんな風に振舞ってということでもいいでしょう。
あなたのイメージしやすい部分から固めていって、そこからどんどんと広げていけばいいと思います。
やりたいことが見つからないというときは、潜在意識があなたをどこに導けばいいのか分からない状態です。
人間には現状を維持しようとする本能的な機能(ホメオスタシス)というものがありますので、そんな状態では現状を維持するために必要な情報しか入ってこなくなるのです。
その中から「やりたいこと」を見つけるというもの、そもそも無理があるというものです。ですから、まずはそこから抜け出すために現状の外にいる自分を明確にイメージする必要があるというわけです。
現状の外にゴールを設定することで、そこにたどり着くために必要な情報が次々と飛び込んでくるようになります。その結果、今までは思いもしなかったようなことに興味が湧き、あなたを夢中にさせてくれるでしょう。