引き寄せの法則を実践していると、「引き寄せの法則を活用するには頑張ることはNG」だとか「引き寄せに努力は不要」というような言葉を聞くことがあります。
しかし、この言葉には注意が必要です。
たしかに言いたいことは分かるのですが、それは引き寄せの法則の仕組みが腑に落ちていてはじめて分かることで、これから引き寄せを実践しようという人には誤解するなという方が難しい言葉ではないかと思います。
何もしなくても引き寄せはできる?
頑張らなくていい、むしろ頑張ってはいけないと言われれば、「何もしなくていいんだ」となってしまうのは人間の心理として無理からぬことかと思います。
そのため、引き寄せを実践し始めた多くの人がなんとなく「こうなりたい」とイメージして、それだけで引き寄せが発動すると誤解してしまいます。
まず大前提として、引き寄せが始まる重要な条件には、思考の強さと思考する時間の長さ、またはその両方が必要になります。
つまり願望に対する想いが強ければ強いほど、そして、それについて考える時間が長ければ長いほど引き寄せは強力になるというわけです。
そしてそのためには、意識して思考に集中する必要があるのです。
ところが「頑張る必要はない」というメッセージを真に受けてしまうと、普段の生活の中で特に思考に意識を集中しようという姿勢が薄れてしまいます。
人間は1日に6万回以上の思考をしていると言われ、また基本的にネガティブな思考をしやすいようにできています。
ですから、意識をせずに思考を垂れ流すことになれば、どうなるかお分かりですよね。
1日の思考のほとんどをネガティブなもので埋め尽くすことになるのです。
そうなれば、いくら一瞬だけ願望について思考しようが効果などあるはずないのです。
何かを変えるには力をかけることが必要
自動車が方向を変えるには、ハンドルを切らないといけませんよね?
そして、タイヤと地面との間に摩擦があるからこそ方向を変えることができるわけです。
もし摩擦がなければ、いくらハンドルを切ったところで自動車は直進し続けます。
引き寄せもこれと同じで、これまでの思考の方向を変えるからこそ現実が変わるのです。
何も力をかけずにいれば、これまでと同じような現実が続くことになってしまいます。
「頑張らない」というのは、何もしなくていいということではありません。
「思考の方向を変える」という明確な意思を持って引き寄せに取り組むことが、願望を実現されるための近道だと言ってもいいかもしれません。
具体的には、1日のうちできるだけ多くの時間、願望に思考を集中されること。
そして、できるだけ強く思考する(臨場感を持ってイメージする)ということです。
先ほども言ったように、人間は放っておけばネガティブな思考をしてしまいがちなわけですから、それをできるだけ多くの時間ポジティブに、そして願望に思考を集中させるためには根気が必要になります。
そこで「頑張らなくていい」というメッセージを誤解してしまっていると、この引き寄せにおいてもっとも大事な部分を無視してしまうことになるのです。
「頑張らなくていい」の本当に意味
それでは、なぜ「引き寄せの法則は頑張らなくていい、頑張ってはいけない」と言われるのか?
これはもちろん嘘ではありません。ただ、誤解されやすい表現になっているということは否めません。
この言葉の意味をもっと掘り下げると、「思考が整っていない状態で無理に行動を起こして現実を変えようとする必要はない、してはいけない」ということなのです。
つまり、思考の方向が願望の方へ定まっていない状態でいくら行動をしたところで、望む方向へは進めませんよということです。
一般的に言う「努力」とか「頑張る」というのは、「自分の気持ちを押し殺して目的のために行動する」というような意味だと思いますが、それをしてしまうと引き寄せがスムーズに働かないということなのです。
しかし、そのもっと前の段階、つまり、「思考を願望の方向にチューニングする」ためには、一定以上の力をかける必要があるのです。
そしてそのために、アファメーションやイメージングなどの「引き寄せ実践法」とでもいうべき方法があるというわけです。
ですから、「頑張る必要はない」というのを誤解してアファメーションもイメージングもしないのであれば、引き寄せなど起こるはずないのです。
たまに「時間がなくてアファメーションもイメージングも実践できない」という人がいますが、それは言い換えれば「引き寄せをするつもりがない、そんなに強い願望ではない」と言っているのと同じこと。
どうしても叶えたい願望であれば、そのための時間を作ることくらい訳はありません。
それができないということは、願望がそこまで強くないか、もしくは引き寄せの法則を信頼していないということです。
その場合は、そもそも引き寄せの法則を活用する必要がない、またはまだ引き寄せの法則と出会うタイミングではないということなのかもしれません。
心の底から叶えたいと思うような願望に出会ったときには、是非アファメーションやイメージングなどの実践法に挑戦してみて頂ければと思います。