引き寄せの法則の観点から考えると、やりたくないことをやることは、引き寄せたいものを遠ざけてしまうことだと言われています。これは、やりたくないことを「やりたくないな」と考えながらやることで、さらにやりたくないものを引き寄せてしまうとか、そのやりたくない(けどやらなくてはならない)ことが、現在のあなたと願望までのルートの上にないからやりたくないと感じる、などいくつか理由があります。
しかし、これを言葉通りに受け取って「やりたくないことはやらないようにしよう」と考えてしまうと少し問題があります。というのも、「やりたくないこと」は必ずしもあなたの願望達成を妨害するものだとは限らないからです。
やりたくないことには2種類ある
やりたくないことには大きく分けて、あなたのコンフォートゾーンからはずれているからやりたくないものと、今のあなたと願望達成されたときのあなたを結んだルート上にないからやりたくないものの、2種類があります。
基本的に、コンフォートゾーンから外れていることが理由の場合は「やった方がいい」、願望へのルート上にない場合は「やらない方がいい」と考えてください。
[ad#adsense-middle]コンフォートゾーンから外れている場合
人間を含め、動物には自分の身を守るために、現状を維持し危険を冒さないようにしようとする本能があります。この「自分が安全だと感じられる範囲」のことをコンフォートゾーンと呼びます。このコンフォートゾーンをはみ出さないように生きていれば、現在の状況は維持できますが、同時に変化を起こすこともできません。
願望は明確になり、潜在意識があなたの願望を叶えようと動き始めると、日々の中で次々とインスピレーションが沸いたり新しいできごとが起こるようになります。なぜなら、潜在意識があなたの願望を叶えようと動き出し、引き寄せの法則が働くからです。
それらの多くはコンフォートゾーンから外れたものであるため、一見するとあなたは「やりたくないな」「不安だな」と感じるかもしれません。しかし、だからと言ってこれらを避けてしまうと、願望実現までなかなかたどり着けなくなってしまいます。
たとえば、人から誘われて人前で話す機会ができたとか、友人に誘われて面識のない異性のいる場に出掛ける機会ができたという場合、あなたは不安で「できれば避けたいな」と思うかもしれません。でも、その先に何かワクワクするものを感じるのなら思い切って飛び込んでみることも必要になるわけです。
願望実現までの道筋から逸れている場合
あなたの願望が明確になり、現時点のあなたと願望を実現したあなたまでの道すじがはっきりしている場合、そのルート上にないことは「やりたくない」と感じます。
願望へのルート上にある場合、ワクワクしたり夢中になって取り組むことができますが、そうでない場合は情熱が沸かないために、それをやるときには大変なストレスを感じることになります。
たとえば、やりがいを感じられない仕事をしに会社まで通い、時間になるまでそこにいなければならないとか、気の合わない知人や上司・同僚に飲みに誘われ断ることができないというような場合です。
こういった種類の「やりたくないこと」は、できる限り避けていくのがベターです。これらのやりたくないことを我慢してやっているとどんどん思考が汚れていきますし、その思考に引き寄せられてさらにあなたをイライラさせるようなことがやってくるようになります。
まずは思考を整えることが大事
コンフォートゾーンからはみ出している種類の「やりたくないこと」は、願望実現までにいくつか出会うことになるかと思いますが、願望へのルート上にない「やりたくないこと」は、あなたの思考が整うことでだんだんとあなたの周りから消えてなくなります。
引き寄せの法則を活用しようと瞑想やイメージング、アファメーションをはじめたばかりの頃は、それ以前の思考が引き寄せたものがあなたのもとにやってきますので、やらなくていい「やりたくないもの」に何度か出会うかもしれません。
それに関しては、やらなくてはならないものであればやるしかありません。しかしその場合は、なるべく感情を込めずに、ただただ終わるまで淡々とこなすようにしましょう。そこで感情をこめて「嫌だな」「やりたくないな」と考えてしまうと、その思考がさらに嫌なことを引き寄せてしまいます。
それでも嫌な上司などの相手をする場合は、グッと我慢してストレスを抱えて帰るときもあると思います。そういうときは、帰宅後に気分がよくなるまで瞑想するなどして、なるべく願望実現から思考がずれないように心がけて頂ければと思います。