人生を終わらせたいと悩んでいる人の話を聞いていると、人とうまく話せない、心を許せる友人がいないなど、人間関係に悩んでいる人が多いように感じます。
お金は人の集まるところに集まるとも言われています。
これは考えてみれば当然のことで、いい条件の仕事の話や儲け話などは人から伝わってくるものですので、人間関係が構築できないと、その分経済的に困窮する可能性も高くなります。
やはり人間は、孤独では生きていけないということなのかもしれませんね。
また、人間は他者と関わり合うことで自分の存在価値を見出すものです。
孤独に生きていると、自分がなぜ生きているのか分からなくなり、「生きている意味が分からない」「人生を終わらせたい」と思うようになってしまいます。
そういう意味では、「よく生きる」とは「よい人間関係を構築する」と捉えることができます。
本日は、孤独で人生の意味が見いだせない人に向けて、人と関わっていくためのヒントについて考えてみたいと思います。
うまくやろうとしない
うまく話そうとしたり、周りから浮かないように服を選んだり、他人の顔色をうかがったり。
これらはすべて、他人の評価を気にする行動です。
言い換えれば、他人の基準で自分の人生を生きていることになります。
他人の基準で生きる人生に価値はあるのか… という話になると、いよいよ「価値はない」という話になってしまうのですが、人生とは本来、自分のために生きるものですよね。
それは言われなくても、誰でも分かっていることだと思います。
ではどうすれば、他人基準でなく自分基準で生きることはできるようになるかですが、それにはまず「うまくやろう」と考えないことです。
「うまくやる」というのがサービス精神(他人を喜ばせたいという思い)から来るのであればいいのですが、多くの場合は「他人によく思われたい」「他人に嫌われたくない」という他人の評価を基準にしたものです。
しかし人間関係を構築する上で、「うまくやる」必要などどこにもないのです。
日常会話に芸人さんのような面白い話を望んでいる人などいないでしょうし、他人の服装にいちいちケチをつけるのなんてドン小西くらいしかいません。
しかも、うまくやろうと力が入りすぎることが逆効果になってしまうのです。
たとえば友人との会話でも、うまく話そうと構えてしまうと相手にその「必死さ」や「力み」というものが伝わってしまいます。
商談であればそれも「一生懸命なのだな」と評価してもらえることもあるかもしれませんが、多くの場合、友人との会話はリラックスして楽しみたいでしょう。
そのため、もしあなたがうまく話そうと取り繕ったり必死になったりすると、相手は居心地の悪さを感じてあなたとの会話を楽しめなくなります。
その結果、あなたと話すことが億劫になり、距離ができてしまうのです。
何事もうまくやる必要はありません。
相手の話を聞いて相槌を打ち、自分の考えがあれば言ってみる。
話すことがなければ黙っていればいいのです。
無理に続けようとする会話ほど苦痛なものはありません。
よく食べ、よく寝る
頑張り屋の人ほど、軽視してしまいがちですが、よく食べ、よく寝ることはいい人生を送るうえでとても大切なことです。
この世界は、努力の分だけ報われるわけではありません。
楽しんだ分だけ報われるのです。
ですから、寝る間を惜しんで働いても、楽しんで仕事に没頭している人には到底かないません。
睡眠時間を削り、食事にも気を遣わずに自分に無理をさせているのであれば、今すぐにやめましょう。
この世界で、あなたがもっとも大切にしなければいけないのはあなた自身です。
潜在意識や引き寄せの法則の話をするときによく言われることですが、「自分を大切なゲストのように扱う」ということを心がけると、自然と人生がいい方向へ向いていきます。
よく食べ、よく寝るためには、日頃自分が何を食べているのかに注意を払い、寝る環境を整えることが重要です。
よく食べるとは、別に野菜中心の食生活に変えるということではありません。
ファーストフードでもなんでも、好きなものを食べればいいと思いますが、「自分が今何を食べているのか」に注意を払うということです。
忙しいと、ササっと食事を済ませて仕事に戻るということをしてしまいがちです。
しかし、そうやって食べ物と向き合わない食べ方をしていると、食事の内容が偏り、何より食べ物への感謝の気持ちを失ってしまいます。
私たちの食べている野菜も肉も、私たちが命をつなぐためにその命を失っているわけです。
それらに感謝せずに口に運んでいると、自分が「生かされている」ということを忘れてしまいます。
そのため「人生に価値がない」「人生を終わらせたい」と考えるようになってしまいます。
また栄養の面でも、何を食べているかをしっかり注意を払って食事をとるようにすれば、自然とバランスが取れてきます。
ことさらに野菜を取ろうとしたりという必要はありません。
あなたの無意識が、自然と何を食べるかを選択し、あなたに「食べたい」という欲求を通して教えてくれます。
よく寝るためには、まず寝具を清潔に保ちましょう。
ベッドに入ったときに清潔で心地よいと、それだけで睡眠の質がよくなります。
また可能であれば、寝る4時間前までには夕食を済ませておく方がよいとされていますし、入眠後3~4時間後には細胞を修復するための成長ホルモンが多く分泌されるので最低でもそれくらいの睡眠時間は確保したいところです。
入浴も寝る2時間ほど前には済ませておきましょう。
人間は体温が下がるときに眠気を感じますので、入浴後の体温低下に合わせて寝ることで、スムーズに眠りに入ることができます。
寝る前に30分~1時間ほど瞑想するのもおすすめです。
瞑想をすると気持ちが落ち着きますので、慌ただしく用事を済ませてすぐに寝るよりも結果的に質のいい睡眠をとることができます。
瞑想の方法についてはこちらのこちらのページの丹田呼吸瞑想法の箇所で紹介しています。
自分の価値は自分で決める
冒頭で、「人間は他者と関わり合うことで自分の存在価値を見出すもの」と言いました。
しかし実は、他人の評価基準に左右されることなく、よりよい人生を送るためには、「自分の価値は自分で決める」ことがとても重要です。
他人がどう自分のことを評価しようと、自分自身が自分の価値を認めてさえいれば、何も怖いことはありません。
あなたがあなた自身を素晴らしい人間だと確信し、自分を愛することができれば、人生はよい方向へ変わっていきます。
そんなこと言われても自分のことを好きになんてなれない、と思う人もいるかもしれません。
しかし実は、強制的に自分のことを好きになれる、シンプルな方法があるのです。
それは、アファメーションという方法で、あなたが受け入れたい信念を言葉にして何度も唱えることで潜在意識に刷り込み、自分の思考を変えていくというものです。
何かに没頭しているとき以外は、できるだけ「自分には価値がある」「自分は幸せになっていい」「自分は愛されている」というように何度も唱えてください。
声が出せない環境のときは、心の中で唱えるだけで構いません。
でも、自分の言葉を聴覚からも入れることで得られる効果もありますので、できるだけ声に出して唱えることをお勧めします。
アファメーションに取り組んでいくと、自分の中で確固とした自己評価を作り上げることができます。
あなた自身が自分の価値を認められると、不思議なことに周りのあなたに対する扱いも変わってきます。
いろいろ言いましたが、実は人生をよいものに変えるには、自分の価値を認め、自分を大切に扱うことが一番なのです。
自分に無理をさせたり、「自分なんて」と自分を軽く扱うような言動をしないようにするだけで、人生は劇的に変わります。