アファメーション、イメージング、瞑想、断言法、感謝ノート、夢ノートなど、潜在意識と引き寄せの法則を活用して願望を達成するメソッドはいろいろありますが、私がもっともオススメしているのがイメージングです。
ところが、潜在意識で願望を叶えようとしている人の中には、「イメージングが苦手」という人が非常に多くいます。
しかし、そもそも潜在意識を使って願望を叶えるということは、思い描いたイメージを現実世界に引き寄せるということですので、願望達成とイメージは切っても切れない関係にあるのです。
アファメーションもイメージを作り上げるためのメソッド
「イメージが苦手だからアファメーションをする」という方法は、たしかにイメージがうまく描けないときに効果的な方法です。しかし、アファメーションとは言葉の力を借りて願望をイメージ化する方法ですので、ここでも結局はイメージというものを避けては通れません。
「年収1000万円になりたい」という願望を叶えるとき、どうしても「年収1000万円の自分」が思い浮かばないというときはあるでしょう。そんなときに「私は年収1000万円だ」という形でアファメーションは効果的です。
しかし、アファメーションで唱えた言葉を潜在意識が受け取ってそれを引き寄せているわけではありません。なぜなら、私たちと潜在意識は、いつだってイメージによってコミュニケーションを取っているからです。
アファメーションによりイメージが作られる仕組み
人間には体温を一定に保つなど現状を維持するために働くホメオスタシス(現状維持機能)というものがあります。ホメオスタシスは本来、生存確率をあげるため、すなわち自分自身を守るための機能ですが、そのホメオスタシスがあるがゆえに、私たちは現状を変えることができず、なかなか願望を実現できないのです。
そして、このホメオスタシスによりつくられる、自分が心地よく、最高のパフォーマンスを発揮できる範囲のことをコンフォート・ゾーンといいます。
脳は、このコンフォート・ゾーンを維持すること(=現状を維持すること)が、生存確率をもっとも高めるということを知っているため、このコンフォート・ゾーンを維持するために必要な情報を五感から拾い上げ、必要ないものは認識しないようになります。
この認識しない部分のことをスコトーマ(心理的盲点)といいます。
年収1000万円になりたい人が「年収1000万円の自分」をイメージできないのは、自分が年収1000万円になるための情報がスコトーマに隠れてしまっているからです。
アファメーションは、このスコトーマを外すための方法なのです。アファメーションによって言葉を投げかけると、脳はその言葉をイメージ化するために必要な情報を探し始めます。そして、徐々に情報が集まってくると、はじめはイメージできなかった「年収1000万円の自分」がイメージできるようになるのです。
[ad#adsense-middle]イメージはもう一つの現実世界
「イメージングが苦手」という人は、もしかして「イメージはただのイメージ」と思っていないでしょうか?
しかし実際には、イメージはあなたのいる現実世界と同時に存在する、「もう一つの現実世界」なのです。そして、その世界で起こったことは、少し遅れてあなたのいる現実世界で起こります。
なぜなら、相対性理論では時間は流れておらず、「過去」「現在」「未来」は同じ時空間に存在していると考えられており、あなたの未来は、そこで願望が叶っているかいないかは別として、今この瞬間も存在しているということになるからです。
そしてあなたの知っているように、引き寄せの法則は「思考を現実化する」法則です。正確には「あなたの思考に似たものを引き寄せる」わけですが、あなたの思考(=イメージ)が鮮明であればあるほど、その通りの現実を引き寄せるのです。
相対性理論と引き寄せの法則の二つの観点から考えると、未来は今この瞬間も私たちの現実世界(現在)の隣に存在しており、その未来は私たちのイメージにより作られていると考えることができるわけです。
ということは、あなたのイメージの中の世界は、「もう一つの現実世界」であると言えるのです。
しかし先ほども言ったように、その未来であなたの願望が叶っているかどうかは分かりません。なぜなら、あなたのイメージがぼんやりしていれば、未来もぼんやりしているからです。
では、ぼんやりしている未来をあなたの理想通りに描き換えるにはどうすればいいのでしょう? もうお分かりかと思いますが、イメージの世界をあなたの理想通りにしてしまえばいいのです。
目をつむれば、そこは理想の世界
イメージの世界は、もう一つの現実世界。そしてあなたは、目をつむるだけでいつでもそこに行けるわけです。
そう考えると、「イメージングが苦手」と避けていることが、いかにもったいないことか分かると思います。なぜなら、あなたの思い通りになる「もう一つの現実世界」があって、あなたは、目をつむるだけでそこに行けるわけですから。
イメージの世界では、片想いの相手も、今は連絡さえ取れない復縁したい相手とでも、幸せいっぱいに過ごすことができます。お金はほしいだけ手に入り、住みたい家に住み、理想の仕事をし、理想の結婚をすることだってできるのです。
イメージの世界は、あなたの想い通り。しかもそれが現実なのです。
目をつむって、あなたの理想の世界を楽しみましょう。はじめは、上手くイメージできているか不安になることもあるかもしれません。でもイメージングをしているうちに必ずコツはつかめます。大事なのは、簡単に投げ出さないことです。
イメージングがうまくできるようになると、イメージングは楽しくて仕方ないものになります。なぜなら、イメージの世界は自分の理想通りになりますし、しかもそれが現実なのですから。楽しくないわけはありませんよね。
現実世界が嫌なときほど、イメージングしよう
現実世界で嫌なことがあったときほど、目をつむってイメージの世界に没頭しましょう。
イメージの世界を楽しめるようになれば、現実世界であった嫌なことなど簡単に忘れることができます。引き寄せの法則を知っているあなたであれば、嫌なことをいつまでもクヨクヨ悩んでいることが、いかに願望達成にとってよくないか分かるはずです。
しかし私たちは、子どもの頃から「嫌なことから逃げてはいけない」と教えこまれるので、嫌なことがあってもじっと我慢しようとしてしまいます。そしていつまでも忘れられずに、何度も思い出しては嫌な気持ちを味わい、その結果として心に大きなしこりを残してしまうのです。
嫌なことがあったら、それがどうでもよくなるくらいイメージの世界を楽しみましょう。そうしていると不思議なことに、どんどんほしいものが引き寄せられ、いつしか現実世界があなたのイメージ通りの世界になります。
「願望を実現するにはイメージングをしなければいけない」と、義務のようにとらえるとイメージングは楽しくありませんし、引き寄せ自体もうまくいきません。
そうではなく、「イメージの世界はもう一つの現実世界」「イメージはあなたの想い通りになる世界」と捉えると、とたんにイメージングが楽しくてたまらなくなります。
実際、うまくできているかはたいして問題ではありません。イメージングを続けていれば嫌でも上手くなりますので、気にすることはありません。まずはイメージングを楽しむことです。そうすれば、驚くようなスピードで願望が現実のものになりますよ。
photo credit: “Beauty is power; a smile is its sword.” John Ray via photopin (license)