「自分を持つ」ってどういうことでしょうか?
- 他人の目を気にせず行動できる
- 自分の考えに自信が持てる
- 相手に自分の意志を伝えられる
- 周りの意見に流されない
私が思うに、上記のような人のことを「自分を持っている人」というのではないかと思います。
そして、そんなふうに自分を持てずに苦しんでいる人もたくさんいると思います。
自分を持てないって、悲しいことですよね。
人生は自分のためのものなのに、自分というものを見失っていたら、知らないうちに誰かに人生を支配されてしまうかもしれません。
本日は、自分の人生のコントロールを取り戻すための、自分を持つ方法についてご一緒に考えていければと思います。
嫌われることを怖れると余計嫌われる
自分を持てない原因を突き詰めていくと、生きていくための基準が自分ではなく他人にあるということに行き着きます。
「自分が自分のことをどう思うか」という大事なことを無視して、「他人に嫌われたくない」という気持ちに捕らわれてしまった結果、何も行動が起こせなくなり、そんな自分を好きになれなくなってしまう。
あなたは、「パレートの法則」って知っていますか?
パレートはイタリアの経済学者で、
- 売上の80%は全商品のうちの20%によって生み出されている
- 売上の80%は全従業員のうちの20%によって生み出されている
- 仕事の成果の80%は費やした時間の20%によって生み出されている
- 所得税の80%は課税対象者のうちの20%が担っている
- 都市の80%の交通量は街全体の20%の道路に集中している
というように、全体によって出される数値(成果など)の80%は全体の20%によって生み出されているという法則を発見しました。
これは、私たちの人間関係にも当てはまります。
すなわち、人間関係によって得られる幸福感のうち80%は、20%の人間から生み出されていると考えることができるわけです。
とするならば、すべての人に好かれる必要はなく、全体のうちの20%の人間と良好な関係が築ければ、あなたの人間関係は概(おおむ)ね良好である、ということができるわけです。
嫌われないように生きることは不可能ですし、そもそもそんな必要もないわけです。
自分の人生を生きているのに、他人の気持ちを基準に生きるとどこかでバランスが崩れてしまいます。
自分を取り巻く人々のうちの一部の人たちを大切にすることが、ひるがえって自分の幸せにつながってきます。
夢や目標は人に話さない
「自分を持つこと」とは、言い換えれば「自分の夢・目標を持ち、人生においてやりたいことを明確にすること」でもあります。
あなたはこれまで、夢や目標を持って行動を起こそうとしたときに「そんなことできるはずないからやめておけ」というようなことを言われた経験はないでしょうか?
このような経験は、幼少の頃の両親との記憶に原因があります。
たとえば、ある男の子が「プロの野球選手になりたい」と母親に話したとき、「あなたにはそんな才能ないからやめておきなさい」「あんたなんかになれるわけがない」というようなことを言われたとします。
あるいは、ある女の子が「ケーキ屋さんになりたい」と話し、「そんな仕事ではお金にならない」「いい会社に入って、収入のいい男性と結婚しなさい」などといわれたとします。
そうすると、男の子は「自分はプロ野球選手になれない」という信念を持ってしまうことになり、女の子は夢を持つことをためらい、親の示した将来像に無理やり自分を押し込もうとします。
質が悪いのは、親は悪意を持ってそう言っているわけではなく、子どものためを思って、子どもにつらい思いをしてほしくないと考えてそう言ってしまうということです。
しかし、親がそう考えるのはあくまで自分にとって「プロ野球選手になること」や「ケーキ屋さんでお金を稼ぐこと」が難しいということに過ぎず、それが子どもにも当てはまるとは限りませんよね。
にもかかわらず、親は自分の価値観を子供に押し付けることで、子どもの人生を奪ってしまうことにもなるわけです。
両親がよほどの人格者でない限り、多かれ少なかれこのような経験は誰もがしています。
このような記憶があなたの中に信念を作り上げ、「自分を持つことはいけないこと」という刷り込みをされてしまっていることが多いのです。
そういった信念があるため、潜在意識は「身近な人から自分の夢や目標を否定されるようなことを言われる」というできごとを引き寄せてしまいます。
このようなできごとを避けるためにも、できるだけ自分の夢や目標は他人に話さないようにしましょう。
よく「夢や目標は他人に話すと実現する」という人がいますが、実際には他人に話すことでそれを助けてくれる人以上に、それを否定する人の方を引き寄せてしまいます。
なぜなら、幼少期に両親との間で上記のようなやりとりをしている可能性が高いからです。
夢や目標は自分の胸にしっかりと持っておき、アファメーションや夢ノートを活用して実現するようにしましょう。他人に話すことはデメリットの方が大きいのです。
自分を俯瞰(ふかん)して見るための瞑想のすすめ
周りに流されない自分を作るためには、自分を俯瞰して見る「もう一人の自分」を作り上げることが効果的です。
そのためにおすすめしたいのが、瞑想です。
瞑想は何も考えないようにすることだと思われがちですが、それは経験を積んだお坊さんとか上級者が目指すところです。
私がここで言う瞑想とは、自分の呼吸に意識を集中することで、自分の思考や感情を一段階上から眺められるようになるためのものです。
あなたは呼吸をするとき、「よし、呼吸しよう」と意識しなくても勝手に呼吸していますよね?
これは、私たちが何かによって「生かされている」ということの表れです。
瞑想は、自分の呼吸にフォーカスすることは、自分が生かされていることを再認識する行為です。
自分が生かされていることを実感できると、自分の意識(自我)を離れ、自分を俯瞰して眺められるようになります。
そうすると、「今、怒りが沸いてきた」「今、緊張しているな」というように、自分の感情・思考などを客観的に観察することができるようになり、自分の置かれている状況を的確に把握できるようになります。
自分の状況を把握できるということは、自分をコントロールできるということです。
周りに流されそうになっている自分、他人の目を気にしすぎる自分を、ある意味「他人」として認識できるのです。
矛盾するようですが、自分を持てない最大の原因は「自我」に捕らわれていることです。
自我に捕らわれると、「恥ずかしい思いをしたくない」「嫌われたくない」という気持ちをコントロールできなくなります。
自分を俯瞰して見ることで、自分の進むべき道が見えてきます。
まずは5分からでもいいので、瞑想にチャレンジしてみて頂ければと思います。
2週間もすれば、何かしらの効果を実感できるよ思いますよ。