もっと豊かになりたい、好きなあの人と結ばれたい、そう考えて引き寄せの法則や潜在意識の活用に取り組まれている人もたくさんいるかと思います。
しかし中には、自分が何を望んでいるのかわからない、自分のほしいものがピンとこない、という人もいるかもしれません。
そんな人でも、「幸せになりたいか?」と聞かれれば間違いなく「はい」と答えるのではないでしょうか?
本日は、幸せな人生を手に入れるためにぜひ知っておいて頂きたい「セルフイメージ」についてお話しさせて頂ければと思います。
努力が続かない理由
あなたはこれまで、例えば新年などに「禁酒禁煙」「今年こそは恋人を作る」など、目標を立てたことはないでしょうか? もしあるのなら、その目標は達成できたでしょうか?
おそらくですが、ほとんどの人は達成できなかったのではないでしょうか(すみません)。実は、潜在意識の観点から見れば、それが至って普通なのです。
ちなみにここで言う努力とは、今の自分にないものを苦痛に耐えながら手に入れるために行動することを言います。
実は、努力して手に入れたいものというのは、今現在の自分が生きていくうえで必要のないものなのです。言い換えれば、潜在意識があなたにとって必要のないものと判断したものだといえます。
潜在意識は顕在意識(私たちが考えたり感じたりしている意識)の100万倍以上もの処理能力があると言われていますから、潜在意識が「いらない」と思っているものを、いくら顕在意識で手に入れようと抵抗してもなかなかうまくいかないのです。
セルフイメージは記憶によって作られる
この、潜在意識にある「自分とはこういう人間だ」という自分像のことを「セルフイメージ」と言います。
潜在意識はセルフイメージと照らし合わせて、この世界のあるあらゆるものをあなたにとって「いる」「いらない」を判断して、いるものをあなたのもとに引き寄せているのです。
たとえばあなたが、自分は社交的な人間だと思っているとします。あなたはそれまでその自分の性格を疑うことはなかったかもしれません。
それこそがあなた(顕在意識)と潜在意識が共有しているともいえるセルフイメージなのです。
あなたは社交的な振る舞いができるから自分のことを社交的だと思っているのではなく、自分のことを社交的だと思っているから社交的な振る舞いができるのです。
大勢の前で話すのが苦手だと思っている人は、そういうセルフイメージを持っているために、大勢の前に出るとガチガチに緊張してうまく話せなくなってしまうのです。
こういったセルフイメージは、これまでの経験によって得られた記憶によって作り上げられています。
多くの場合、子どもの頃にいろいろな人と接して心地よい経験をした記憶から、「自分は社交的なんだ」というセルフイメージを作り上げます。
また、大勢の人の前で恥をかいた記憶から、大勢の注目を浴びることに恐怖を感じるようになり「大勢の前で話すのが苦手な自分」というセルフイメージを作り上げてしまうのです。
セルフイメージは意図的に変えられる!
こう聞くと、望まないセルフイメージを作り上げてしまうことは避けられないのではないか? と考えてしまうかもしれませんが、それは違います。
ここで少し、そもそも記憶とは何でできているのかを考えてみましょう。
記憶とは、これまでの人生で経験したことと、そのときに感じた感情によってできていると言えます。
「あのときにこう言われた」「あのときにこんなことをされた」というできごとと、そのときにあなたが感じたこと・思ったことが記憶として脳に格納されています。
この経験とかできごとというものは、言い換えれば「感情とセットになった情報」であるわけです。
そして記憶とは「情報と感情がセットになったもの」だということができるわけです。
そのため、例えば大勢の前で恥ずかしい思いをした人は人前に出ることを嫌うようになり、逆に大勢の前に出て快感を覚えた人は大勢の前に出るのが好きになります。
同じ「人前に出る」というできごと(情報)でも、そこに紐づけられた感情によって好きになったり嫌いになったりするのです。
そして重要なのは、この「情報」というのは常に受け取るものというわけではないということです。
情報を受け取ることも発信することもできるように、あなた自身が情報を作り出すことができるのです(ここでいう情報とは「経験」とか「できごと」と同じと考えてください)。
セルフイメージを望み通りに変える方法
先ほども言いましたが、経験・できごとというのは「あのときこう言われた」「こんなことをされた」というものです。
つまり、自分や他者の「言葉」や「行動」によってできているのです。
このことから、あなたが受け入れたいセルフイメージを言葉にし、その言葉と感情をセットにすることで意図的に自分のセルフイメージを書き換えることができるといえます。
ですから、たとえば「私は社交的な人間だ」という言葉を口に出しながら、ワクワクしたり高揚感を感じたりすることで、それを新たなセルフイメージとして潜在意識に刷り込むことができるというわけです。
潜在意識活用法としてよく紹介されるアファメーションは、このセルフイメージと記憶の関係を利用したものなんですね。
重要なのは、セルフイメージを作り上げる記憶は、実際に経験したことと、そのときに感じた感情が必要なわけではないということです。
繰り返しますが、記憶とは情報ですので、先に言った情報の定義(自分や他者の「言葉」や「行動」)を満たしていれば、セルフイメージを作り上げるには十分なわけです。
自分の言葉というのは、感情を組み合わせることで記憶になるのです。
なりたい自分を言葉にして、そうなったときの自分をイメージして感情を伴う。
そうすることで、あなたは理想通りのセルフイメージを手に入れることができるのです。