願いや引き寄せたいことを思いのままに語ると、「そんな妄想みたいなこと…」とか「いつまで夢見てんのよ」みたいなことを言われてしまうことがあります。
また引き寄せの法則の話をして、「そんなの妄想だよ」みたいにバカにされてしまったという経験がある人も、もしかしたらいるかもしれません。
そもそも、「妄想」ってどんなものなのでしょう?
辞書にはこんな風に書いてあります。
- 根拠もなくあれこれと想像すること。また、その想像。「妄想にふける」「愛されていないと妄想してひとりで苦しむ」
- 仏語。とらわれの心によって、真実でないものを真実であると誤って考えること。また、その誤った考え。妄念。邪念。
- 根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念。現実検討能力の障害による精神病の症状として生じるが、気分障害や薬物中毒等でもみられる。内容により誇大妄想・被害妄想などがある。
「根拠がない」とか「事実と反する」というような意味合いがあるようですね。
つまり引き寄せ的な表現で言いかえると、
のことであると言えるでしょう。
実はこれって、引き寄せの法則を活用する上でとても大事なことなんですね。
今回は、引き寄せの法則で叶えたい願いは、むしろ妄想であることが大事だというお話です。
実現させたいイメージに根拠はなくていい
未来のビジョンとかって、「今こういう状態だから」とか「今はこの段階だから」というような根拠が重要視されますよね?
でも、引き寄せの法則と潜在意識の性質から考えると、そうした根拠は必要ありません。
根拠はあってもなくてもどちらでもいいのです。
場合によってはむしろない方がいいことさえあります。
というのも、「根拠のある願望」というのは、つまりは「今、手にしている現実ありきで定めた目標・願望」ということになるからです。
言いかえると、制限の中で「これくらいならいけそう」という下心を伴ってみている夢というようなものです。
そのため、自分の本心からの願望でない可能性が結構あるわけですよね。
そうすると当然、心の底から「それがほしい」と思えないこともありますし、そうなれば潜在意識に明確に願望が伝わらず、なかなか引き寄せが起こらないということになってしまいます。
その点、自分の持っている願望が現実がどうこうというのが関係ない想像、つまり「妄想」であれば、制限など一切ない状態で思いのままに描けるわけです。
そうなれば当然、想像(イメージ)に強い感情が乗ります。
「強い感情が乗っているか」というのは、潜在意識に「あなたがどれだけそれを欲しているか」を伝える重要な要素です。
そして、潜在意識には「その願望が今ある現実から見て叶いそうか?」という観点、つまり「根拠」は関係ありません。
そのため、強力に引き寄せが起こるわけですね。
引き寄せるための妄想のポイント
引き寄せの法則を活用するには根拠のない想像、つまり妄想である方がいい。
とはいえ、妄想するときにもいくつかポイントがあります。
このポイントを押さえることで引き寄せしやすくなりますので、意識しつつ実践して見ることをおすすめします。
妄想することでワクワクできているか?
ワクワクできない妄想ってなんだ? という話ですが、妄想していてワクワクできているかは重要なポイントです。
ワクワクとか穏やかとか、ポジティブな気分になれない場合、その妄想は本願(心からの願い)でない可能性があります。
つまり、自分の欲求のように見えて、その正体は他者からの評価を気にしたり見栄や虚栄心などからくるものだったりするわけです。
たとえば「理想のパートナーと出会う」という願いがあったとして、その相手が「○○大学卒で、一流企業勤務で、…」と妄想していたとします。
もちろん○○大卒や一流企業勤務というのが具体的にイメージできないから、というケースもありますが、心がワクワクしてこない場合には、それが他者からの評価(羨ましがられたい)というような気持ちが隠れていることがあります。
他者からの評価は、当たり前ですが他者ありきのものです。
自分の心からの欲求とは違うのですね。
そのため、どうしても感情が乗りにくいわけです。
力(りき)んで妄想はNG
「絶対叶えるぞ!」と緊張して、肩に力が入っていると引き寄せはなかなかうまくいきません。
緊張している状態というのは、気が張っている、つまり顕在意識が優位になっている状態なので、なかなか潜在意識に届きにくいです。
逆にリラックスしている状態=潜在意識に届きやすい状態ということなので、やはり自分の部屋でくつろいでいるときなどは妄想がはかどるわけですね。
実はこの点は結構、伝えるのが難しいのですが「リラックスが大事」というと「じゃあリラックスしているときに妄想すればいいんだ」ということで、ごくたまにしか願望をイメージしなくなってしまう人がいます。
そうすると、やはり圧倒的にイメージする回数が少ないため、潜在意識はそれが願望だと認識してくれません。
かと言って「本気で叶えるために、できるだけたくさんイメージしましょう」というと、今度は変に力んでしまうという人もいます。
好きなマンガを読むのに、「頑張って読むぞ!」となる人はいないですよね?
妄想って、本来楽しいものです。
「妄想に耽(ふけ)る」というように、だからついついやってしまうもののはずです。
引き寄せは毎日続けていくことが大切ですが、変に力まずに楽しみながら取り組むことが大切です。
妄想、だけど具体的・鮮明に
妄想とは「根拠がない、事実でない想像」のことですが、だからと言って「なんとなく」ではなかなか現実に引き寄せることはできません。
当たり前ですが、イメージがぼやけているということは、そのまま「ほしいものがぼやけている」ということ。
それでは、潜在意識は何を引き寄せればいいのか分かりませんよね?
そのため、妄想と言えどできるだけイメージを具体的に・鮮明に描いていくことが大切になります。
日々の生活の中で、イメージを描く材料になるものごとを探してみましょう。
例えばドラマや映画を観たら、「こんなシチュエーションを取り入れてみよう」とか、街中で見かけたカップルの雰囲気とかを参考にしてみてもいいでしょう。
探し始めると、自分のイメージをさらに魅力的にしてくれる材料はたくさん見つかります。
今の現実がどうであろうと、妄想の世界は自由です。
思うように描いてしまっていいのです。
そしてその世界を目一杯楽しんでください。
もしその妄想でワクワクしなかったり、「面倒だな」と感じるのであれば、そのイメージが本願から逸れているためかもしれません。
妄想を鮮明にしていくのと同時に、自分の感情(ワクワクできるか?)にも注意を払ってください。
まとめ
以上、引き寄せの法則で叶えたい願いは、むしろ妄想であることが大事だというお話でした。
「妄想」というと、どうしても「現実にはあり得ないこと」というような印象がありますが、引き寄せの法則の観点から言えば、現実にあり得るか否かは関係ありません。
あなたが本当に心から欲するものをイメージすれば、自然と感情が乗り、潜在意識に願望が届きます。