「言霊」というように、古来から言葉には力があると考えられてきました。
現在でもそういう観念は社会に根付いていて、実際スポーツの試合前に選手が目をつむって何かをブツブツ呟いているのを見かけたりしますよね。
そうやって言葉で「自分はできる」と刷り込んでいくことで、最大限の結果にリーチできることをスポーツ選手は体験として知っているのでしょう。
言葉は引き寄せの増幅装置
私たちの社会では、「努力すれば報われる」という価値観が一般的です。
それと同時に、「努力が必ずしも報われるわけではない」ことも誰もが認めるところだと思います。
これは別の見方をすれば、「報われるか否かは努力とは別の要素によって決まる」とも言えるわけです。
そして、その「別の要素」というのが量子物理学などで言われている、波動だったりエネルギーだったりというものであるわけです。
一生懸命努力しても、ネガティブは波動に共鳴していればネガティブな結果が現実化します。
逆にそこまで努力していなくても、ポジティブな波動に共鳴していればポジティブな結果が現実化するわけです。
日々一生懸命努力を重ねている人からすれば「そんなことない!」と言いたくなるところですが、こういう仕組みがあるからこそ、いくら努力してもうまくいかないということがあったり、とりあえずやってみたらなぜかできてしまったということが起こるのですね。
この仕組みはものすごく単純で、自分の持っているエネルギーがポジティブな波動と共鳴しているか、ネガティブな波動と共鳴しているかによって現実となるものが変わってくるというものです。
テレビのチャンネルを切り替えるように、私たちは自分の持っているエネルギーの性質によって、外側にあるどんな性質のエネルギーと共鳴するかを切り替えています。
そして、その性質のままエネルギーが一定ラインを超えると、同じ性質のものが現実となってあらわれるわけです。
引き寄せの法則では「ある思考に焦点を定めると、それが現実になる」と言われますが、それはこのエネルギーと共鳴の仕組みを違う言葉で表現したものなんですね。
また引き寄せの法則ではアファメーションといって、願望を言葉で何度も唱えることによって引き寄せるという方法があります。
それをエネルギーと波動の観点から見れば、「言葉はエネルギーの増幅装置」であるとも言えるわけです。
あなたのエネルギーがポジティブな波動と共鳴した状態で、言葉によってエネルギーを増幅させる。
そうすると、ポジティブなものごとが現実となってあらわれるというわけです。
言葉による引き寄せのコツ
言葉を引き寄せの増幅装置として活用する場合、いくつか気をつけたいポイントがあります。
ここでは、特に重要なポイントを3つご紹介したいと思います。
「~したい」ではなく「~しました」の形で
願望というと、一般的には「~したい」という形で言葉にすると思います。
たとえば
- お金持ちになりたい
- 理想のパートナーと出会いたい
というような形ですね。
でも形だと、エネルギーの性質としてはいつまでも「お金持ちになりたい状態」や「理想のパートナーと出会いたい状態」を維持することになってしまいます。
つまり、いつまでもお金持ちになれない、理想のパートナーと出会えないわけですね。
そのため、願望を言葉にするときには「すでにある事実」のような形で表現することがポイントになります。
今回の例で言えば、
- 自分はお金持ちだ
- 自分は理想のパートナーと出会った
というような感じです。
今現在どうであるかは問題ではありません。
要は、自分がどんな状態になりたいかを考え、あたかも今「そうである」ように言葉にすることです。
そうしてそれを何度も言葉にすることでエネルギーが増幅され、飽和点に達したときに現実となってあらわれるのです。
人生は口ぐせの通りになる
実はこれ、私の父親の昔の口ぐせです。
父は稼ぎはいい方でしたが、その言葉の通り、なぜかお金は貯まりませんでした。
これも、どれだけ頑張って働いても共鳴しているエネルギーがネガティブで、それを言葉によって増幅している以上、現実となってあらわれる現象はネガティブであるということを示す一例といえます。
つまり、私たちの人生は口ぐせの通りになると考えていいわけです。
「お金ないな~」と言っていればお金のない人生、「どこかにいい人いないかな~」と言っていればいつまでも理想の恋人を探す人生になってしまいます。
逆に考えれば、手に入れたい人生を口ぐせにしてしまえばいいということですよね?
「ツイてる」と言えばツイてる人生、「幸せ」と言っていれば幸せな人生が現実になるわけです。
「ありがとう」と口ぐせのように言っていれば、感謝し感謝される人生が手に入るのです。
声に出す・書くなどして物質世界に作用させる
言葉は心の中でつぶやくだけでもエネルギーを増幅させますが、実際に声に出したり紙に書き出すことでより強力になります。
というのも、声に出すというのは物質世界の空気を振動させ音にすること、紙に書き出すというのも文字として物質世界に形として残す行為だからです。
私たちが手に入れたいものは、実際のところ物質なわけですよね。
それは、私たちが物質世界に存在しているわけなので当たり前です。
(正確にはその物質を通して感じる感情を手に入れるわけなのですが、そこまで含めるとややこしくなるのでここでは割愛します)
つまり、言葉を声(音)や文字という形で物質世界に存在させることで、その増幅装置としての効果をより強力にできるというわけなんですね。
引き寄せの法則では、「夢ノート」とか「断言法」などと呼ばれる引き寄せ法があります。
これは自分の夢や願望をノートなどの紙に書き出すことで、それが現実に引き寄せられるというものです。
細かいやり方としてはいろいろあるわけですが、「書き出す」という点では共通しています。
つまりこの方法は、文字として存在させることに大きな意味があるというわけなのですね。
同じく、先ほどお話ししたアファメーションも、音として物質世界に存在させることでエネルギーを増幅させる方法と考えることもできます。
共鳴とか波動って、「波形」というものがありますよね?
この波形が同じものは共鳴するわけですが、声も音であり、波を持っているわけです(音波とか言いますよね)。
引き寄せどうこうに限らず、私たちは「音の響きがいい」とか「何か語呂がいい」とか言います。
つまり音にはそれ特有の波動があって、それによって似た性質のものと共鳴し合っているというわけです。
そのため、願望を声に出して唱えることで、その増幅効果をさらに引き出せるのです。
「言葉にした分だけエネルギーが増幅される」とイメージしながら、何度でも呟いてみることをおすすめします。
飽和点に達するまで時間が必要
この波動とエネルギーの仕組みは、シンプルだけどとても強力です。
しかも誰にでもできます。
とはいえ、言葉による増幅は今すぐに効果があらわれるというものではありません。
バケツに一滴ずつ水を落とすように、じわじわと変化を起こすようなものだとイメージしてください。
しかもその変化のあらわれ方も、直線的に徐々にというわけではなく、多くの場合、階段状に出現することが分かっています。
つまり、何も変化が現れない期間がしばらく続いて、ある日突然変化が起きるというわけです。
だから、「いくら言葉にしても変化がない」といってあきらめるのはもったいないのですね。
言葉にしていれば、必ず見えないところで変化は起きています。
ただ、それが現実となってあらわれるまでには時間が必要ですし、そのあらわれ方も階段状なので、私たちからすると「ある日突然」という風に感じられます。
そのため、すぐに変化が起きないからと言ってガッカリせず、じっくりと腰を据えて取り組んでみて頂きたいと思います。